香川の獅子舞と喪中の参加.ラジオ#13

第13回目のラジオ配信。「香川県の獅子舞と、喪中での参加について」がテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)

私の住んでいるところは香川県と言われる場所です。日本で一番小さな県ですね。

最近では讃岐うどんのおかげか、古い名前の「さぬき」の知名度も上がっているようです。

で意外と皆さんに知られてないかもしれないんですけども、香川では獅子舞というのが結構人気なんです。この10月になりますと、香川県のあちらこちらから各地域ごとに、獅子舞の組が出てきます。

私は金倉という地域に住んでいますが、6つの部落からそれぞれ獅子舞と太鼓ぶちが、地域の神様である八十主神社(やそすか)に獅子舞を奉納します。太鼓ぶちとは獅子舞と一緒に太鼓をたたく子供たちのことです。

一体どなたが言い始めたかは分からないんですけども、昨年の香川県の公式のホームページでも、香川県内にある獅子舞のグループは800組ぐらいあるそうです。かつては最大で1200の獅子組があったらしいと書いていました。

香川県では獅子舞が人気なのは本当のことなんです。県が指定した無形民俗文化財でも5つが獅子舞になっているほどです。

例えば香川の結婚式の時には、地元の獅子舞グループが獅子舞を披露します。

公的な大きなイベントでも披露されますね。例えば今年の瀬戸内国際芸術祭2019の春会期の開会式や、2017年の全国育樹祭でも皇太子殿下の前で披露されました。また私のすぐそばの多度津では、毎年、多度津の桜祭りがありますが、その桜祭りでも獅子舞が披露されます。丸亀のお城まつりでも獅子舞があります。

この10月になると、いろんな獅子舞が香川県内各地で見ることができます。

で私お坊さんですので、ご門徒さんからこんなことをよく質問されるんですね。「身内が亡くなってまだ49日の途中だったり、百箇日法要をまだ迎えてないんやけども、神社の獅子舞に参加したり、獅子舞を家の中に来てもらうのは断らないとダメなんかな?」みたいなことを言われるんです。

あらかじめ言っておきますと、私は浄土真宗のお坊さんです。ですので、浄土真宗的な回答に今回はなります。

結論を短く言いますと、神社の獅子舞の行事にぜひ参加してくださいませ。家に来た獅子は、ぜひ家の中で舞ってもらってください。獅子舞をしていただいて一年の邪気を払ったり家内安全であったり無病息災であったり五穀豊穣などを願っていただけたら幸いです。

もう少し詳しく言いますと、そもそも獅子舞の行事と仏教は現代においては関係がほとんどありません。獅子舞は神事の行事ですので、そういう喪中や忌中のことは、神社の神職の人・神主やあるいは氏子さんに聞いて頂くのがベストだと思います。

そもそも仏教では喪中や忌中という考えはないと言われてます。少なくとも浄土真宗ではありません。仏教では1週間1週間ごとの中陰のお勤め、四十九日・満中陰のお勤めや百箇日というのはありますが、故人の冥福を祈り、慎んだ行動をするのは神道の考え方です。

神道の方では、忌中として死んだ日から最大50日は、神事や結婚式や公の行事の出席を控える考えがあります。その後の喪中は普段通りの生活に戻ります。

でも仏教の方では、そんな考え方はないので、中陰の49日の間でも、お祝い事を慎む必要はありません。

仏教のイメージって、死に関係する何か不吉な行事のようなイメージを持っているのかもしれないですが、例えば浄土真宗の法事を思い出していただければ、仏様にお仏飯というご飯をお供えしますよね。でも家によってはおめでたいことだということで、お赤飯を仏様にお供えしたり、またあるいはちらし寿司を用意してお参りの人たちにお配りしますよね。浄土真宗では家の中に亡くなった人がいたからといって、祝い事をしていはいけないという考えはありません。

ですので家の中に亡くなった人がいたからといって、獅子舞を拒否する必要もなく、地域の祭りや神社の行事にすすんで参加していただければ良いと思います。

ただし地域によっては、参加を拒否されるかもしれないので、それは神社の神職や氏子に尋ねていただければと思います。

ちなみに香川ではお寺にも獅子組と太鼓ぶちが来て、獅子舞をされますよ。私のお寺でもこの前の土曜日に、本堂の中で獅子舞を披露してくださいました。

獅子舞への参加の話題つながりで、もう一つ短い話をします。

仏教には、身内に死人が出ても、よろこびごと・慶事や外出を控えるような考えはありません。でも地域の慣習として、なんとなしに皆さん、49日や100か日の間は避けようと考えています。

こんな質問がありました。

ある老夫婦が孫の結婚式に行く予定でした。でも結婚式の直前に亡くなりました。楽しみにしていた結婚式を断らないといけないのですかと、その家族から質問されました。

いえいえ、たとえ中陰の間であったとしても、ぜひ結婚式に参加してください。ただし、亡くなった人のお写真も持って行って、亡き人と一緒に家族の結婚式をお祝いしてくださいって答えました。

ちなみに私のお寺、円龍寺は丸亀の金倉町にあります。大晦日には除夜の鐘を年をまたぐまで撞き鳴らしています。

新年を迎えるとすぐ午前零時に、隣の多度津大木葛原の獅子組が「年越し獅子舞」を荒神(こうじん)さんに奉納し、太鼓と鉦の音とともに賑やかに新年の正月をお祝いしています。

私のかっけいブログの最後には、きっと大木の獅子組のホームページをリンクしていると思いますので、よろしければ香川の獅子舞がどんなものなのか、確認してみてはどうでしょうか。

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ラジオの補足説明

香川は獅子舞の盛んな県。神事だがお寺にも獅子舞が来る。丸亀円龍寺本堂での獅子舞の写真
円龍寺本堂での獅子舞
八十主神社

私の住む金倉町には八十主神社(やそすか)があります。金倉の6つの獅子舞はここに奉納されます。八十主という神社は非常に珍しいと思います。次のブログ記事で八十主神社を紹介しました。

大木獅子組

ラジオ内でも紹介しましたが、私の住むお寺の横の多度津葛原(かずわら)にも獅子組が4つあります。

大木獅子組は夫婦の獅子舞を奉納しているようで、年越し直後には、寺のすぐ近くにある荒神さんで、年越しの獅子舞をしています。

大木獅子組はホームページだけでなく、ブログもしており、香川各地の獅子舞や神社の情報を発信しています。ぜひ確認してみてください。

香川県公式の獅子舞情報

香川県の広聴広報課は年に4回、県外向けの香川県情報誌「新・さぬき野」を発信しています。2018年秋号には『800組が躍動する獅子舞の王国』の題で獅子舞の特集をしました。

こちらのリンクも、香川の民俗文化財である獅子舞を知るのに役立つと思います。

神社本庁の服忌に関する見解

身内など親しい人が亡くなった場合の、喪に服す期間のことを「服忌(ぶっき)」と言います。ラジオ内でも触れましたが、喪中・忌中の服忌は仏教的な考えではありません。

ですので、神事・祭りごとに参加するかどうかは、お寺に聞くのではなく地元の神社・氏子に尋ねてほしいです。

で、日本で一番大きな神道系の団体である「神社本庁」の公式サイトでは、『服忌』について次のように説明しています。

五十日祭までが「忌」の期間、一年祭(一周忌)までを「服」の期間とするのが一般的でしょう。
ですから「忌」の期間である五十日を過ぎれば、原則として神事を再開しても差し支えないと考えられます
「忌」の期間中は、神社への参拝を遠慮します

神社本庁『服忌』より

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