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第262回目のラジオ配信。「眠気対策」がテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)
かっけいの円龍寺ラジオ
これは香川県丸亀市にいる浄土真宗のお坊さん、私かっけいの音声配信です。
今回は、お経を読んでいるときの眠気対策について短くお話していきます。
さて、皆さんはお坊さんがお経を読んでいるとき、眠たくなったことはありませんか?
あまり褒められたことではないので、「はい。眠たかったです」とは口に出していうことはできませんが、おそらく多くの人が一度は、お坊さんがお経を読んでいるときに、うつらうつらと眠たくなったことはあるでしょう。
それでこの前こんなことを言われました。
お坊さんは眠たくならないのですか?と。
今までにない質問で結構驚きました。
眠たくならない方法はありますか?という質問はこれまでによく頂きましたが、お経を読んでいるお坊さん自身は眠たくならないのかという問いは、面白かったです。
正直に言いますと、私も眠たくなることがあります。
朝一番のまだ頭が眠っているときに読経していることもあります。
お経を読みながら、半分まぶたが閉じた状態になることもあります。
でも不思議なことに、そんな状態でも、口からお経の言葉が出てくるんですね。
カッコよく言えば、法悦状態かもしれませんが、まあ寝ぼけながらうつつの状態でお経を読むことが可能というわけです。
褒められたものではないですが、私もお経を読んでいるときに眠気に襲われることがあります。
皆さんと同じですね。
じゃあ、いったいどうやって眠気対策をしたらいいのでしょうか。
実は今から3年前の128回目の音声配信でも同じようなことをお話してるんですが、それとはまた別の対策を今回紹介しますね。
まず、お参りの皆様ができる対策についてです。
お坊さんと一緒にお経を読みましょう。
読経に参加していただくと、眠たくならないと思います。
お経なんて読めないよと思うかもしれませんが、そんなことはないです。
口に出さなくても、目で文字を追って読むことだってできますよね。
それにお坊さんが祥月命日のお参りに来られる場合、聞きなじみのあるお勤めをしているでしょう。
例えば、浄土真宗なら仏説阿弥陀経や正信偈です。
こういうのは、とても読みやすいです。浄土真宗のご門徒さんなら、普段から家のお仏壇で読まれている方もいるでしょう。
私の場合、一緒に口に出してお勤めされている方がいらっしゃるときは、いつもよりもちょっと速度を抑えてお勤めしていますので、ぜひ皆さまも一緒にお勤めに参加していただけたらなあと思います。
お経の言葉はただ耳にするだけだと、何を言っているのかチンプンカンプンなので眠たくなるでしょう。一緒に読みましょう。
次に、お坊さんの私の眠気対策を2つ紹介しますね。
一つ目は、お経の中身を訳しながら、お経を読んでいます。
お坊さんなので、お経の内容はわかります。
眠気に襲われたら、お経の中身を味わいながら、また仏さまからお説法されているようにいただきながら読経しています。
次に二つ目の方法です。
お経を読みながらお経の文字を空書きしています。
これはお経の中身がわからない皆様もできるのでおすすめの方法です。
空書きとは、いうなればお経を読みながらの写経ですね。
お経にどんなことが書かれているか分かっているお坊さん、なにも見ずにお経を読むことができるお坊さんでも、そのお経の文字・漢字を何も見ずに書くというのは意外に難しいと思います。
私もお正信偈や阿弥陀経を読みながら、頭の中でお経の文言を空書きすることがありますが、わかったつもりになっていたお経の言葉が意外とあいまいだったことに驚かされます。
お経の本を見ながらでもいいので、お経の言葉を空書きしてみると、眠気なんてなくなると私は思います。
おすすめです。
お勤め中に私の手が動いていたら、「ああ、かっけいさん、今、お経を空書きしているんだ」と思っていただけたらと思います。
以上で、今回のお話を終えますね。
読経中の眠気対策、一つは、一緒にお経を読みましょう。目でお経の文字を追うだけでもOKです。
それと、お経の文字、漢字を空書きしましょう。
そしてできるなら、このお経には何が書かれているのかなあって意識しましょう。
まあ一番いい方法は、眠たくならないように、前もってしっかり睡眠を取ることですね。
今回の話しはどうしても読経中、眠たくて眠たくてたまらない時の一時的な対策ですからね。
また近いうちに、阿弥陀経にどんなことが書かれているのか、このかっけいの音声配信で紹介しようと思います。お経の内容をちょっとでもつかんで読経していただければと思います。