番外14の内容を補足.#137

第137回目のラジオ配信。先週配信した番外編14「円龍寺春永代経法要の法話」を補足するお話です。(BGM:音楽素材MusMus)

内容まとめ
  • 円龍寺では8月の納骨者追悼法要や灯籠流し法要がある
  • 大晦日のお勤めや、花まつり旧正月参りなどもある
  • 法事では仏説観無量寿経の代わりに正信偈を読む
  • 10時開始の法事はほぼない
  • ロウソクの色は赤

かっけいの円龍寺ラジオ

この番組では香川県丸亀市にある浄土真宗の寺、円龍寺のお坊さん、私かっけいが、短いおしゃべりをするラジオです。

先週の配信、番外編14では、5月にあった円龍寺の春の永代経法要の法話音声を配信しました。

高松市から来られた本山布教使の先生のお話です。

久しぶりに円龍寺での法要でのご法話で、前半30分ほどは、仏事のお参り・作法などのありふれたお話をされています。

ですが、丸亀市の自坊円龍寺のお参り事情とはちょっと違うところもありましたので、補足説明の話を今回していきます。

1時間弱とすこし長いですが、まずは番外14を聞いてから、今日の補足のお話を聞いていただけたら幸いです。

それでは、まずは番外14の7分10秒当たりの内容について。

浄土真宗の寺では、春と秋の永代経、それと年末年始、冬あたりに報恩講という法要があります。

布教使が話されたように、ほとんどのお寺では年に3回ほどの定期的な法要があると思います。

円龍寺では、他に8月15日・16日に、個別納骨者を対象に納骨者追悼法要、8月31日には灯籠流し法要をしています。灯籠流しは初盆・二年盆・三年盆で灯籠をお飾りしている門徒のみにご案内しています。

他にも、大晦日の午後11時45分頃には本堂で除夜のお勤め。また地域の子供会の行事で春4月にお釈迦様の誕生祝いの花まつりや、旧正月には老人会による旧正月参りなどがあります。

寺によって、一年の法要の回数・種類は違いますが、円龍寺では、春秋の永代経・報恩講の他にもいろいろ法要があります。

続けて17分10秒あたりの内容から。

布教使の先生いわく、浄土真宗の法事で読まれるのは浄土三部経とのこと。

浄土三部経とは、仏説無量寿経・仏説観無量寿経・仏説阿弥陀経のことです。

ですが、円龍寺では仏説観無量寿経にかわって、お正信偈を法事の席で読みます。

それはなぜかといいますと、正信偈は浄土真宗で最もポピュラーな読み物だからです。正信偈はお参りの方々と一緒にお勤めできるので、円龍寺では法事の時に、お参りの人たちと一緒にお正信偈を拝読しています。

ちなみに近くでは、和訳正信偈を読む寺もあります。

和訳正信偈は今から50年前に、浄土真宗の主要10派があつまって制定した、読みやすい和訳の正信偈のことです。

円龍寺の周りでは、仏説観無量寿経の代わりに、お正信偈を法事で読んでいる寺が多いと思います。

18分50秒あたりでは、布教使が朝の法事は10時から始まるでしょうといわれていますが、円龍寺では違います。

円龍寺の場合は、10時から法事を開始することはほぼありません。

たいてい9時か9時半、あるいは11時ぐらいが、午前中・朝の法事でうけたまわっている法事の開始時間です。

とういうのも、朝の10時というのはとっても中途半端で、寺にとって融通の利かない時間だからです。

寺にとっての急な用事というのは、お葬式です。お葬式が入りますと、一日の予定がすべて乱れます。

最近では午前中にする葬儀が当たり前のようになってしまい、午前10時だとお葬式の人・参列者も困る、また法事の人・参列者も困ることになります。

朝9時あるいは11時の開始であれば、法事・葬式どちらも少しだけ時間を譲り合っていただければ解決するお話ですので、円龍寺では午前10時の法事の開始はほぼないです。

特に私の住んでいる丸亀市では、丸亀市が業務している火葬場の受付の時間の都合上、午後2時の出棺が最終便という特殊な地域なので、実質昼からの葬儀は午後1時が最後で、お葬式の時間を午後にするという選択肢がほぼありません。

そんなわけで、円龍寺のご門信徒には申し訳ないですが、円龍寺では午後10時からの法事は避けていただいています。

ちなみに法事の開始は昼からでも夕方でももちろんOKですよ。

20分57秒にはロウソクの色のお話がでてきました。

布教使曰く、本山興正寺にならって、赤いロウソク(朱色のロウソク)を使いましょうとのことです。

白は赤の代用で、せめて法事の時だけでも赤を使いましょうとのこと。

ただしこのロウソクの色、また形・使うタイミングというのは、仏教宗派によって変わってくるので注意が必要です。

私の属している宗派、浄土真宗の興正派ならば、赤はよく使いますが、同じ浄土真宗宗派でも七回忌以降になってから赤を使う宗派もあれば、50回忌の大きな節目にならないと、赤を使わない所もあります。

私の属している真宗興正派。香川県でもっとも多くを占めている浄土真宗宗派の真宗興正派は、赤いロウソクを使うことが多いです。

いつ使うのかという覚え方としては、仏壇に三角や四角の飾り布がありますよね。あの布が白色のときは白のロウソク、金といったキラキラきらびやかな色のときは、赤のロウソクかもと覚えていただけたらと思います。

いつ使ったらいいのか分からない場合は、赤いロウソクと白いロウソクを両方出していただいたら、お坊さんが今日はこちらを使いますと言ってくれるでしょう。

悩んだら、白と赤のロウソク、両方を仏様の前にご用意くださいませ。

以上で先週配信した布教使の先生の仏事の作法に関する補足説明を終えて、2022年5月24日配信のかっけいのラジオを終了します。

番外編14の後半およそ30分の布教使のお話は、倶会一処・迷惑・方便・仏説無量寿経・正信偈・念仏・七高僧などのご法話が続きます。

ぜひ番外編14をお聞きくださいませ。

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