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灯籠の意味.ラジオ#30

0:56 灯籠の歴史

1:10 灯籠の役割

2:08 灯籠の火袋の形

3:52 灯籠は石灯籠だけじゃない

5:30 火を供える意味は?

7:37 灯籠に刻まれる文字

第30回目のラジオ配信。「灯籠(とうろう)」がテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)

ラジオテーマ「灯籠」の内容まとめ
  • 灯籠は仏教伝来の飛鳥時代には伝わっていた
  • 灯籠は明りとりの照明器具ではない
  • 灯籠は仏様に灯りをお供えする意味がある(献灯・奉燈)
  • 灯籠はお寺のお堂をイメージして作られている
  • 灯火は私たち向けられた仏さまの智慧の光を表す

お寺に行きますと、かならず灯籠がありますよね。あれって、なぜなんですかね。なんのためにあるのでしょうか。

灯籠は存在感がないのか、「灯籠って、あったっけ?」と思い出せない人もいるかもしれません。

でも灯籠には大切な役割があります。気がつきにくくても、お寺には無くてはならないものです。

灯籠の歴史をまず説明しますと、灯籠は今から1500年ほど昔、仏教が伝来した飛鳥時代の頃に大陸から伝わってきたとされます。

その灯籠の役割は仏さまに、灯籠の灯りをお供えするというものです。お寺と言うのは仏像を安置して、仏さまをまつる場所ですから。そこに清浄な灯りとして灯籠を設置していたのです。

で清浄な灯りをお供えするという、この灯籠のもともとの役割は現代でも同じです。

お寺に寄進したいという人がいた場合、灯籠を新しく設置するのも、仏さまに清浄な灯りを供えるという意味があるからです。

で現代人の私たち皆さんは、

  • どうして灯籠の中に、火をつけないんだ。
  • 灯りをつけないから、存在感がないんだ。
  • 照らさない灯籠は、いらないんじゃないか。

と疑問に思うのではないでしょうか?

灯籠には、いろいろな形があります。

色々な形があるのですが、どの灯籠にも必ずあるのが、火を灯す空間「火袋(ひぶくろ)」という部位です。

この火袋がなければ灯籠と言えないですし、ちょっと見では、お墓と見間違えるかもしれない。

灯籠は仏さまに火をお供えするためにあります。これが大事な灯籠の役割です。

敷地や道路を照らすといった照明器具のような実用的な意味で、火を灯すものではありません。

仏さまに火を供える・灯すのが灯籠なのです。灯籠の火袋の形を思い出してほしいのですが、たいてい四角形か六角形の形をしていますよね。

あの火袋の形は、お寺のお堂の形を、イメージしているとされます。

ですのでお寺の灯籠というのは、仏さまをまつるお寺にあるだけで、その役割を果たすのです。灯りを灯し続けなければならないというのではないのです。

そういうことをしてしまうと、装飾目的の灯籠になってしまうと思いませんか。

繰り返し言いますが、灯籠は仏さまを敬い祀るために清浄な火をお供えするのです。そして灯籠の火袋の形はお寺のお堂をイメージしているとされます。

特別な法要の時にだけ、祭礼用に火を灯すのです。常にはつけません。

さてここまでの灯籠のはなしで、ちょっと確認ですが、皆さんはどんな灯籠を頭の中でイメージしていましたか?

きっと門の前や参道にある石灯籠を思い浮かべていたのではないでしょうか。

でも灯籠はそこだけ、石灯籠だけではないですよね。

例えばお寺のお堂の中に入ると、天井から吊り下げられている灯籠があります。金属の灯籠だから、金灯籠(かなどうろう)や(きんどうろう)と呼ばれたりします。家の仏壇にも、コンパクトな置き灯籠がおかれていることもあるでしょう。

ここまでの話でお気づきでしょうが、室内の灯り取りのために置いてあるのではありません。仏さまに灯りをお供えするために設置しているのです。

お盆の時にも木や紙でつくった簡易な灯籠を用意しませんか?あれも仏さま、また先祖に対して火をお供えしているんですね。

灯籠は存在感がないと言いながらも、仏教において非常に大切な役割をもっている仏具なのです。

灯籠があっても部屋が明るくならないと言う理由で、仏壇に灯籠を置かないというのはおかしな話です。灯籠は灯り取りではありません。

仏様にお参りする際にお供えする大切な仏具です。必ず用意しましょう。

さて火をお供えするという話をしますと、中学生や高校生くらいの人から、「ゾロアスター教みたい」と言われます。きっと学校で習ったのでしょう。

ゾロアスター教は歴史の教科書に出てきますね。イラン・ペルシア辺りに住んでいた古代アーリア人の宗教ですね。火を絶えず燃やし続け、偶像を持たない代わりに火を拝むことから「拝火教(はいかきょう)」とも言われています。

仏さまに火を供えるという説明をすると、ゾロアスター教のように言われるかもしれませんが、違います。

というのも仏教でいうところのお供えは、仏さまにそなえてはいるのですが、それは返って、お供えしている私たちの方にむけられているからです。

仏教では光は仏の智慧を表わす言葉です。そして仏の光を表わすのが、私たちがお供えしている蝋燭や灯籠の灯りなのです。

これは灯籠の灯りに限った話ではありません。例えばお花をお供えしますよね。あれは仏さまにむけませんよね。お浄土に咲き誇る花として私たちに向けていますし、お焼香の煙も仏様に供えているように見えて、お参りしている人たちを清浄な気持ちにさせるためにあります。

灯籠は火を仏さまにお供えします。

しかしそれは火をあがめるためではありません。

私が灯す灯りが、仏さまから私を照らしてくださる智慧の光といただく灯りとなっているのです。

だからお寺や仏壇には灯籠が必要不可欠なのです。設置しても明るくならないからいらないとはなりません。

さいごに私のお寺の雑談をして灯籠の話をしめます。

灯籠に対して「灯籠(とうろう)」の文字・漢字が書かれてることは滅多にないでしょう。ではどんな言葉が刻まれているでしょうか。

いろいろありますが、私の隣のお寺では門の前に「奉燈(ほうとう)」、私のお寺円龍寺では「石檠(せっけい)」と刻まれています。石檠と言う文字は珍しいかもしれません。奉燈の文字は私の住む丸亀・多度津周辺では見かけることがあります。

円龍寺かっけいブログ記事でも紹介していますが、簡単に説明しますと、奉燈は仏前に灯明・お光を献上すること。石檠の檠は木の上に敬うという漢字をしており、吊り下げていない灯火たてということです。

口で説明するのは難しいのでブログで確認して下されば幸いです。

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灯籠の漢字表記

灯籠の漢字

「とうろう」の漢字表記はいろいろあります。

  • 灯籠
  • 燈籠
  • 灯篭
  • 燈篭

これらの漢字表記はどれも実際に使われており、間違った漢字表記ではありません。

  • 「灯」と「燈」は、新字体(新字)と旧字体(旧字)の関係。
  • 「燈」の簡易字体が「灯」
  • 「篭」は新字であるが、常用漢字でも人名用漢字でもない。
  • 「籠」は旧字であるが、常用漢字である。
  • 「籠」の異体字が「篭」

ただ、「灯籠」の組み合わせが現代では一般的な漢字表記でしょう。

参考となるリンク先『第43回「灯」と「燈」、第75回「篭」と「籠」(三省堂辞書ウェブ)』

灯籠に関する内部リンク

灯籠に関する私の記事

灯籠はお寺のお堂天井から吊るタイプだけでなく、お堂の柱に掛けるタイプや、石灯籠のように門や参道に設置するタイプ、仏壇に置くコンパクトなタイプなど様々な種類があります。

お盆の時だけ用意する燈籠もありますよね。

香川県ではお盆の灯籠をお墓に設置する習慣があります。お盆が終われば、その灯籠を流します(焚き上げます)。私の住む丸亀市では、市の仏教会が毎年8月31日に土器川蓬莱橋で灯籠流し法要をしています。


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日本最古の石灯籠

當麻寺の燈籠

當麻寺(たいまでら)は奈良県葛城市にある寺院。開基は聖徳太子の異母弟である麻呂古親王とされる。

元は大阪府太子町に万法蔵院(まんぽうぞういん)を建立したが、麻呂古親王の孫の当麻国見が681年に現在の當麻の地に寺を移し弥勒仏をおまつりした。

當麻寺の石灯籠は寺の創建の白鳳時代に造られ、日本最古の石灯籠とされ重要文化財に指定されている。

  • 公式サイト『當麻寺
  • 住所:奈良県葛城市當麻1263
  • 配置:當麻寺の金堂前

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